
「船釣り用にPEラインを買い替えたいけど、0.8号と1号、どっちにすればいいんだろう?」 「アマダイには2号?それとも3号?お店で迷って結局買えずに帰ってきた…」
船釣りを始めたばかりの方にとって、PEラインの太さ(号数)選びは想像以上に難しいテーマ。釣具店に行けば0.4号から10号以上まで並んでいて、しかも魚種ごとに正解が違います。号数を間違えると、潮に流されて釣りにならなかったり、せっかくの大物に切られたりと、釣果に直結する場面も出てきます。
この記事では、船釣りで使うPEラインの太さの選び方を、魚種別早見表と一緒に整理しました。「水深」「オモリ号数」「狙う魚」の3つを押さえれば、号数選びで迷うことはなくなります。
PEラインの太さ(号数)が釣果に与える影響
PEラインの号数は、ただの太さの違いではありません。船釣りでは、号数選びが仕掛けの落ちやすさ・潮への強さ・大物への対応力を決めます。
号数による違いを整理すると、次の通りです。
- 細いPE(0.6〜1号): 仕掛けがスッと落ちる/潮に流されにくい/感度が高い/反面、根ズレや結び目で切れやすい
- 中間(1.5〜2号): 万能。ライトゲームから中深場まで広く対応
- 太いPE(3〜8号): 大物の引きに強い/根に擦れても多少耐える/反面、潮を受けやすく仕掛けが流される
PEライン選びの注意点は、太ければ安心、ではないということです。例えば水深80mのアマダイ釣りで4号を巻いてしまうと、潮の抵抗を受けてオモリが真下に落ちず、仕掛けが斜めに流れてアタリが出にくくなりますし、船宿指示に逆らうとお祭りや高切れの原因につながります。逆にカツオ・マグロのように瞬間的に強い引きが来る釣り物で1号を使うと、初撃で切られます。
PEラインは「魚種と水深に合った最も細い号数」を選ぶのが基本です。

魚種・釣り方別の推奨号数早見表
関東の船釣りで人気のある釣り物について、推奨号数をまとめました。船宿の指定がある場合はそちらが優先ですが、迷ったときの指標として使えます。
| 釣り物 | 水深目安 | オモリ目安 | PE号数 | リーダー目安 |
|---|---|---|---|---|
| ライトアジ | 20〜40m | 40号 | 0.8〜1号 | 1.5〜2号 |
| ライトタチウオ(テンヤ) | 30〜60m | テンヤ40〜50号 | 1〜1.5号 | 5〜6号 |
| ライトアマダイ | 60〜100m | 60〜80号 | 1〜1.5号 | 3号 |
| コマセ五目(イサキ・マダイ) | 30〜80m | 80号 | 2〜3号 | 3〜4号 |
| ヒラメ泳がせ | 20〜50m | 60〜80号 | 2〜3号 | 5〜8号 |
| タイラバ | 30〜80m | TG60〜100g | 0.8〜1号 | 3〜4号 |
| 落とし込み(青物) | 30〜80m | サビキ+80号 | 3〜4号 | 8〜10号 |
| カツオ・キハダ | 表層〜80m | コマセ80〜100号 | 6〜8号 | 14〜20号 |
ポイントは2つあります。1つ目は、同じ魚でも釣り方が違えば号数も変わること。アマダイは相模湾のライトなら1号、外房の中深場なら2〜3号といった具合です。2つ目は、オモリ号数とPE号数のバランス。オモリ80号にPE0.6号のような極端な組み合わせは、瞬間的な負荷で高切れを起こすため避けましょう。
太いPE/細いPEのメリット・デメリット比較
「とりあえず太いほうが安心」と考えがちですが、実は太さによってメリットとデメリットがはっきり分かれます。
| 比較項目 | 細いPE(0.6〜1号) | 太いPE(3〜6号) |
|---|---|---|
| 潮への強さ | ◎ 流されにくい | △ 流されやすい |
| 感度 | ◎ アタリが手元に出る | ○ やや鈍い |
| 強度(直線) | △ 5〜10kg前後 | ◎ 30〜60kg |
| 根ズレ耐性 | × ほぼなし(リーダー必須) | ○ 多少は耐える |
| ライン放出スピード | ◎ オモリがスッと落ちる | △ 抵抗で遅くなる |
| 価格 | 同条件なら安め | 同条件なら高め |
細いPEの最大の武器は、潮を切る性能の高さ。ライトアジやタイラバのように、仕掛けを真下に落として反応を取る釣りでは、細いほうが圧倒的に釣果が伸びます。
太いPEは、直線強度と耐久性が魅力です。大物のキハダや座布団ヒラメを相手にする場合、号数を上げるだけで安心感が変わります。ただし、太い分だけ巻ける長さが減るので、リールキャパとの兼ね合いを考える必要があります。
迷ったら1.5〜2号が万能ライン。ライトアジには少し太く、青物には少し細いものの、関東の中堅クラスの釣り物(コマセ五目、ヒラメ、タイラバ)はほぼカバーできます。
リールに巻くPEの長さ目安と下糸の考え方
号数が決まっても、もう1つ悩むのが「何メートル巻くか」という問題。船釣りの場合、最低でも200m、深場や青物なら300mを基準に考えます。
代表的な巻き量の目安は次の通りです。
- 200m: 水深50m以下のライトゲーム(ライトアジ・タイラバ・ライトタチウオ)
- 300m: 水深80〜150mの中深場(アマダイ・コマセ五目・ヒラメ)
- 400〜500m: 水深200m以上の深場(アコウダイ・ベニアコウ・キンメ)/青物の走りに対応したい場合
200mあれば足りる釣りでも、実際にはその倍を巻いておくと安心です。理由は3つあります。
- 高切れに備える: 結び目より上で切れた場合、残ったラインで継続できる
- 底取りの誤差を吸収: カウンターのズレや潮の影響で、表示より長くラインが出ることがある
- 回収中の絡み対策: 一度ラインを出し直す場面でも、巻き量に余裕があると慌てない
リールのキャパが200mしかないのに300m巻きたい場合は、下糸で調整します。下糸はナイロン2〜3号を50〜100m入れ、その上にPEを巻く方式です。下糸を入れるとスプール径が安定し、ライン放出もスムーズになります。釣具店で巻いてもらうと、最適な下糸量を計算してくれるので、自分で巻くのが不安なら依頼するのが確実です。
失敗しない選び方の3ステップ
最後に、PEラインの号数選びで迷わないための手順を3ステップで整理します。魚種→水深→オモリ号数の順に考えると、ほぼ間違いません。
ステップ1: 狙う魚種で大枠を決める
まず、何を釣りたいかで大まかな号数帯を絞ります。早見表を見ながら「ライトアジなら0.8〜1号」「コマセ五目なら2〜3号」と当たりをつけます。ここで複数の魚種を兼用したい場合は、重い側に合わせるのが安全です。
ステップ2: 水深で巻き量を決める
次に、ホームグラウンドの水深で巻き量を決めます。相模湾のアマダイなら水深80m前後なので、PE1.5号を300m巻いておけば余裕があります。深場に出る予定があるなら、最初から300m以上を選んでおくと買い替えの手間が省けます。
ステップ3: オモリ号数とのバランスを確認
最後に、その釣りで使うオモリ号数と釣り合っているかをチェックします。目安はPE号数の40〜80倍がオモリ号数の上限。例えばPE1号なら40〜80号のオモリ、PE3号なら120〜240号までが快適に使える範囲です。これを大きく超えると、合わせ切れや高切れのリスクが上がります。
3ステップを踏むだけで、店頭で迷う時間がぐっと減ります。
FAQ(よくある質問)
Q1. 0.8号と1号、迷ったらどっちを選ぶ?
迷ったら1号を選んでください。0.8号は感度や潮抜けで有利な反面、初心者には少し神経を使う細さ。1号なら多少のラフな扱いにも耐え、ライトアジから軽めのタイラバまで幅広くこなせます。
Q2. 同じ号数でも、メーカーによって強度が違うのはなぜ?
PEラインは編み込み本数(4本編み・8本編み・12本編み)と原糸の素材で強度が変わります。同じ1号でも、4本編みなら15lb前後、8本編みなら20lb超えが一般的。船釣りでは編み数が多いほど表面が滑らかでガイド抜けが良いため、8本編み以上を選ぶと快適です。
Q3. PEラインの寿命はどのくらい?
使用頻度にもよりますが、月1〜2回の釣行で6ヶ月〜1年が目安。色落ちや毛羽立ちが目立ってきたら、結束強度が落ちているサインなので巻き替え時です。先端から10mほどを定期的に切って結び直すだけでも、寿命を伸ばせます。
PEラインの糸切れについてはこちらの記事でも解説しているので良かったら見てみてください
Q4. 細いPEで大物がかかった場合、どう対処する?
ドラグをPE強度の1/3程度に設定しておけば、走られても切られにくくなります。例えばPE1号(直線15lb≒6.8kg)なら、ドラグは2kg前後が目安です。大物が走ったら無理に止めず、竿の弾力で吸収しながらリールでいなしてください。
Q5. マルチカラー(5色+10mごとマーカー)と単色、どっちがいい?
船釣りはマルチカラー一択。タナ取りが命の釣り物(コマセ五目、ライトアジ、ライトタチウオ)では、色とマーカーで水深を一瞬で把握できないと話になりません。単色は投げ釣りやルアーゲーム向けです。 10mごとに色がないとタナ取れないので注意してくださいね
まとめ
船釣りのPEライン選びで押さえるポイントを整理します。
- 号数は魚種・水深・オモリ号数の3つから決める
- 関東の船釣りで万能なのは1.5〜2号
- 巻き量は最低200m、深場・青物は300m以上が安心
- 下糸はリールキャパに合わせて調整、不安なら釣具店で巻いてもらう
- 8本編み以上を選ぶとガイド抜けが良く快適
PEラインは消耗品です。最初の1巻きで完璧を目指さず、釣り物に合わせて少しずつ自分の好みを見つけていくのが上達の早道です。号数選びに迷ったら、この記事の早見表を見直してみてください。


